2009年10月3日土曜日

2016年オリンピック、東京敗退 「環境と安全」のスローガンじゃ、しょうがないわな

「環境と安全」なんかには「もう、うんざり」という世界の「空気」が読めなかったのが、石原君の敗因だな。

オリンピックはしょせんお祭り。みんなが「どこにいってみたいか」で勝負は決まる。大会運営の完璧さなんかはどうでもいいこと。いい加減でも楽しければそれでいい。古来のオリンピックとはもともとそういうものだ。

その「いい加減さ」の面白さという意味では、東京は良い線を行っていた。街中に空中電線が張り巡らされた東京の都市景観は世界すべての近代都市に大きく見劣りし、まさに「巨大な農村景観」そのもの。とても「エキゾチズム」があった。それを武器に前近代的「エキゾチズム」を売り込めば、まだ東京にもチャンスはあったのかも知れないけれど、先進国の振りをして高い目線で「環境と安全」となんかやったのが間違いだった。

そもそも今のニッポンでヒステリー的に叫ばれる「環境と安全」なんかには、もううんざりしている人が世界には多いのである。それはさておいても、そもそも東京が「環境」を云々するにはまだまだ100年早い。ニッポンで叫ばれる「環境」とは、その対策でメシを喰おうとするイナカ利権集団が言い立てている政治的スローガンにしか過ぎない。イナカ利権集団への富の移転システムこそが「世界の潮流」だと誤解してしまったことが東京の敗因だった。ニッポンの常識は世界の非常識なのである。

その風潮に迎合して利得を得ようとするにせよ、「安全」を訴えるのであれば統制国家の大将である将軍様の方がよほど有利だっただろう。「環境」を言うのであれば、東京の貧弱な都市環境をすこしは先進国並みにして、国中のイナカに蔓延る税金で建てあげた醜悪な箱物とコンクリート構造物を撤去してから言って欲しかった。

リオデジャネイロは面白いと思う。あのめちゃくささが、とても真っ正直で、なんとも言えない。この機会にもう一度行ってみたいと思う。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

石原都知事としては、150億円の招致費用が使えたから目的は果たしたのでは? 招致活動を請け負った業者から政治献金という名の合法的な賄賂もキックバックされるのではないでしょうか。
この政治献金は、あの堤氏が使っていたと実体験を長野県知事?だったかな、がつぼを押さえたやり方と冷めた目で語っていたのを覚えている。そう言えば、長野五輪の招致費用200億円の内容開示請求の裁判、結局住民側が実質的に負けたね。裁判の最中なのに保存年限が切れたとして長野県が資料を廃棄してしまった。